ところでクローン病ってなに??
発症12年目である私が、自分なりの解釈を交えてクローン病を紹介していきます!!
1.クローン病ってどんな病気??
クローン病は原因不明の炎症が小腸や大腸、さらに胃や肛門といった消化管全体に起こる病気で、国指定の難病です。
クローン病になると、腸の粘膜が傷つくことで、慢性的な下痢や腹痛、発熱、嘔吐、貧血等が起こります。
クローン病は、症状が良くなったり(寛解)悪くなったり(再燃)を繰り返す病気で、長い経過の中で重症化し、入院や手術が必要になることも少なくありません。
私の場合は、幸いにもまだ手術はしていませんが、再燃時には腹痛や発熱(最大41.0℃)、1日10回以上の下痢や下血等の症状が出ます。
普段は会社勤めしてますので、こういう状況に陥ると、その都度1ヶ月以上の入院や手術が必要となります。
2.クローン病の患者数は??
クローン病の患者数は年々増加しており、厚生労働省特定疾患医療受給者証所持者数でみると、 1976年には128人でしたが、2016年では42,789人となっています。
大体、人口10万人に対して30人程度の割合で、珍しい病気となります。
傾向的には今後も増加していくと思われます。
3.発症年齢は??
10歳代~20歳代の若年者に好発します。日本の発症年齢は男性で20~24歳、女性で 15~19歳に最も多く、男女比は、約2:1と男性に多くみられます。
私の場合は、20歳の大学2年生の時に発症し、入退院を繰り返しながら、寛解維持できる方法を色々と試しました。。
4.クローン病の原因は?
クローン病の原因はまだ完全にはわかっていません。 遺伝、食物、腸内細菌や免疫機能の異常などが関連しているのではないかと報告されており、 特に免疫機能の異常が重要と考えられています。 免疫機能の主役は白血球で、クローン病ではその白血球が異常に働き、 慢性的な炎症が引き起こされています。
原因が不明なだけに完治という概念もありません。
何を食べたら、どれ位のストレスが溜まったら再燃してしまうのかも人それぞれのようです。
何が原因なのか不明なまま、ひたすらに再燃を恐れて節制(脂質制限等)するというのが、このクローン病の辛さであります。
5.治療法、寛解維持の為の方法
クローン病治療の目的は、腸管の炎症を抑えて症状を鎮め、寛解に導くとともに栄養状態の改善を図り、寛解状態を長期に継続することです。このような寛解導入ならびに寛解維持には、基本的に栄養療法と薬物療法を中心とした内科的治療が行われ、内科的治療で効果が得られない症状や合併症に対しては外科的治療が行われます。
上にもありますが、あくまで医療方針は完治目的ではなく、寛解維持を目的としてます。
私の治療法は内服もありますが、⑧の生物学的製剤を投与して寛解維持を目指すものです。
この生物学的製剤により、寛解時期をより長く維持出来るようになりました。
※私の場合はありませんでしたが、勿論副作用も多々あります。
生物学的製剤にも種類があり、クローン病の場合だとレミケード、ヒュミラ、ステラーラが現在認められているものになります。
昨今、私にとって最強であったレミケードが効果減衰してしまい、ヒュミラへと切替しました。
また、栄養療法もとても大事な治療法となります。
クローン病の栄養療法では一般的に低脂質・低残渣・高カロリーが大切であると言われています。
特に、脂質については再燃を防ぐために1日脂質30g以下に制限する事が重要となります。
ラーメンやカレー等の一食分で脂質30g Overなので、脂質制限は結構厳しいです。
食べたいのに食べれない事や、思うように社会復帰出来ない事、そして完治という概念がない本当に辛い病気です。。
【最後に】
クローン病について少しは知って頂けたでしょうか?
私の症状はまだ軽い方で、手術を繰り返し大腸を全摘出されている方、狭窄に苦しむ方等もっと重症の方も沢山おられます。
また、同じIBDで潰瘍性大腸炎という、クローン病と似たような病気の方々もいます。
常に病気と鬱になりそうなくらい向き合い、不安やストレスを感じていると思います。
是非このような方々が、周りにいましたら病気を理解し、手を差し伸べてほしいと切に願います。
また、令和という時代はこのような難病で苦しむ人たちがいなくなる時代であってほしいと思います。